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株式会社ピーエスシー

次世代IT基盤部 部長 峰岸加代 氏
拠点長
村松 伽奈子 氏(左)
DX推進担当執行役員
北添 正和 氏(右)

島根の若い人材とともに、ITとAIの最先端技術で全国の企業の未来を共創

企業のDX化をICTサービスで共創・支援する株式会社ピーエスシー。東京に本社を置き、ICTサービス全般の企画・開発・設計から構築・導入、運用・保守までをワンストップで提供しています。

2016年に島根県松江市へ「松江ラボ」を開設して以来、同市に根ざして事業を展開。2026年には新たに「PSC AI Technology Center Matsue」を開設し、島根を重要拠点の一つとして位置づけながら事業を拡大し続けています。

今回は「松江ラボ」の開設に携わったDX推進担当執行役員の北添正和氏と、現在「PSC AI Technology Center Matsue」の拠点長を務める村松伽奈子氏に、島根進出のキッカケや拠点増設の経緯、島根で事業を展開する魅力についてお話を伺いました。

2026.8 取材

採用課題を起点に、Rubyの土壌と自治体支援がそろう島根へ

2016年に「松江ラボ」を開設したきっかけを教えてください。

【北添氏】
一番の目的はエンジニアの確保です。関東圏では採用競争が厳しく、大学生を取り合っている状況でしたので、新しい採用ルートの構築を模索していました。

全国の自治体の助成制度や支援内容、専門学校の有無、現地にIT企業がどの程度あるのかなどを調べ、その中で最後に残ったのが島根県だった、という経緯です。

島根進出について話す北添氏
島根進出について話す北添氏
島根県を選ばれた決め手は何だったのでしょうか。

【北添氏】
立地企業に対する支援が全国的に見てもトップレベルで手厚かったことと、自治体の担当者の方々がとても丁寧にサポートしてくださったことが大きかったです。密にコミュニケーションを取ってくださり「島根県なら自治体と良い関係を築きながら拠点運営ができそうだ」と感じたことが決め手になりました。
また、Ruby開発者である「まつもとゆきひろさん」の存在も大きかったです。当時の開発案件の半分がRubyを使用していたため、せっかく新たな拠点を探すのであればRubyの土壌がある地域がよいという思いもあり、それも決定要因の一つになりました。

開設当初はネット環境や家賃補助が整ったテクノアークしまねに拠点を置いていましたが、交通面や社内体制の変化を踏まえ、松江城近くへ移転しました。移転先の検討にあたっても自治体の方からご提案・ご協力をいただき、スムーズに進めることができました。松江城という象徴的な場所が近くにあることで、社内外に「島根の拠点」として印象づけやすく、良い立地だったと感じています。

地方創生を見据え、島根の若い人材を育てる採用・育成モデル

松江ラボでは高校生採用に力を入れておられます。どのような考えから取り組まれているのでしょうか。

【北添氏】
弊社の代表が一般社団法人ソフトウェア協会の筆頭副会長(代表理事)を務めていることもあり、会社として常に「ソフトウェア産業を今後どう盛り上げていくか」という視点を持っています。そのため、進出の理由には“地方にいる若いポテンシャルを持った人材を自分たちで教育して地域を盛り上げていきたい”という地方創生の意味合いもありました。

進出当初は案件の受け皿が必要だったこともあり中途採用をメインにしていましたが、その後、私が「U-22プログラミング・コンテスト」の審査員を務めた際に、中学生、高校生でも非常に優秀な学生がいることを知りました。そのため、情報処理教育が盛んな島根県の若い人材に可能性を感じるようになり、高校生採用に力を入れるようになっていきました。

地元の若い人材を積極的に採用し、ソフトウェア産業を盛り上げる狙い
地元の若い人材を積極的に採用し、ソフトウェア産業を盛り上げる狙い
島根県の高校生にどのような可能性を感じたのでしょうか。

【北添氏】
関東圏の学生は自分をアピールする力に長けている一方で、島根の学生は、できないことを「できない」と素直に言える誠実さや、考えが凝り固まっておらず柔軟さがあると感じました。各高校を訪問する中で、「しっかり教育すれば伸びていく人材が多いのではないか」という可能性を感じたことが大きかったです。また、真面目で勤怠面も非常に良く、こうした点は仕事をしていくうえで重要だと考えています。

加えて、採用活動を通じて、島根の学生には「地元に根付いて長く働きたい」と望む方が多いことも見えてきました。弊社が松江で担っている業務には、インフラやサーバー、ネットワークなど、継続性や安定性が求められる領域も多く、そうした学生の志向との親和性があるように感じています。

自治体のサポートを受け、学校との信頼関係を構築

地元の学校との関係づくりや採用活動は、どのように進められているのでしょうか。

【北添氏】
行政の方から採用担当の先生や校長先生をご紹介いただき、一緒に学校を訪問していただけたことは非常に大きかったです。県に認められて進出した企業であることを伝えていただけたことで、学校側にも安心して受け止めていただき、信頼関係を築きやすくなりました。

【村松氏】
現在は島根大学のシステム創成プロジェクトへの参画や、地元学校のイベントにも参加しています。安来市の情報科学高校で行われている「ITフェア」では、画像生成AIをテーマに出展しました。 学校にとっては、現場で活動するIT企業と接することで、学生が「実際のITの現場で求められること」を知る機会になります。一方、企業にとっても、学生との接点をつくり、会社のことを知ってもらえる貴重な機会です。
こうした関係づくりが実を結んで、近年は地元の学校での認知度も高まり、採用も順調に進んでいます。

地元出身の村松氏は、学校訪問の際に地元の話題で先生方と打ち解けることもあるという
地元出身の村松氏は、学校訪問の際に地元の話題で先生方と打ち解けることもあるという

島根進出が会社にもたらした変化

島根県に進出したことで、会社全体としての変化はありましたか。

【北添氏】
島根へ新たに拠点をつくることで「この地域に根ざして事業を広げていかなければならない」という責任感が出てきました。これまで中国地方との関わりはほとんどありませんでしたが、拠点ができたことで会社の中でも中国地方に対する視野が広がったと思います。
営業案件を取るための拠点というより、事業として地域と関わる拠点なので、そうした意味でも会社にとって大きな刺激になっています。

また、高校生の採用を進めることで社員の平均年齢が下がり、世代の違いがお互いの刺激になっています。
たとえば弊社では東京・島根合同でエンジニアの新卒研修を行っており、大学卒の社員は「見てあげなければ」という兄姉のような意識が生まれ、高校から入社した社員は、動きの良さや発言力、勢いがあるように感じます。世代間のコミュニケーションや情報交換が活発になることで、会社全体に良い影響をもたらしています。

スキルだけで評価しない採用が順調な人材獲得に繋がっている
調印式の模様(左から丸山島根県知事、鈴木代表取締役、上定松江市長)

AI拠点の開設で広がる松江での事業展開

2026年3月に新たな拠点「PSC AI Technology Center Matsue」を開設されました。どのような役割を担う拠点なのでしょうか。

【村松氏】
「PSC AI Technology Center Matsue」は、AIに関する研究開発や技術者の育成を通じて、島根県松江市から最先端技術を国内、そして世界に発信していくという役割をもつ拠点です。 開設にあたって松江市の担当者の方がオフィスを紹介してくださったり、島根県の担当者の方が使える制度や助成金について案内してくださったり、こちらが進めやすいように整えてくださったことでスムーズに開設することができました。2016年の「松江ラボ」進出後も継続的な関係が続いていたからこそ、増設時の相談もしやすかったのだと思います。

【北添氏】
私は東京勤務に戻っていますが、開設から10年ほどたった今でも職員の皆さんとお付き合いがあり、セミナーなどでお会いすることもあります。そうした関係が続いていることは、島根県で拠点の運営を続けてきて良かったと感じる部分です。

2拠点体制になったことで、どのようなメリットを感じていますか。

【村松氏】
松江ラボは最大10人ほどで業務を行っていたため手狭さや不便さを感じることが多くありましたが、2拠点体制になったことでスペースに余裕ができました。業務がしやすくなったと社員からも好評です。
また、以前はオフィスの問題でインターンシップの受け入れが難しい状況でした。しかし松江ラボを育成・教育を主とする開発拠点としたことで、インターンシップの受け入れや開発研修の会場として使用できるようになり、人材育成の面でも活用の幅が広がったことは大きなメリットだと感じています。

社員からも好評のオフィス
社員からも好評のオフィス

地域のITを支える拠点へ――島根で描くこれからの展望

今後の展望について教えてください。

【北添氏】
今は土台をつくっている段階ですが、将来的には地元企業や自治体の取り組みに、もっと関わっていきたいと考えています。

5年後、10年後には、自治体や地元企業と連携しながら、島根県内のIT関連の取り組みを支援できる存在になっていきたいです。それが社員にとっても、「地元に貢献できている」という実感につながると思います。

各自の業務に集中し、IT開発を進める社員の皆さま
各自の業務に集中し、IT開発を進める社員の皆さま
これから島根県への進出を検討している企業へメッセージをお願いします。

【村松氏】
島根県はIT関連の開発拠点としての将来性はもちろん、生活面、たとえば通勤のストレスが無いことや物価の違いも魅力だと感じています。都会には無い穏やかな時間が町に流れていますので、子育てにも向いています。
そして県・市の行政の方々がとても親身で頼りになります。立地した後はもちろん、立地する前でもなんでもご相談されることをお勧めします。

企業情報とお問い合わせ先

企業名
株式会社ピーエスシー
PSC AI Technology Center Matsue
所在地
〒690-0826 島根県松江市学園南1丁目2-1
島根県立産業交流会館くにびきメッセ6F
連絡先
TEL:0852-61-1044(代表)
-東京本社-
所在地
〒105-5125 東京都港区浜松町2-4-1
世界貿易センタービル南館25階
連絡先
TEL:03-3435-1044(本社代表)
URL

https://www.psc-inc.co.jp/

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島根県企業立地課
0852-22-5295

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