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海潮神楽

今年の夏も暑いですね。梅雨明けが遅れた分、蝉もここに来て、一生懸命、鳴いています。

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先日、私の地元雲南市の自治会で、納涼祭を行いました。
メインイベントで、地元の海潮(うしお)地区の神楽社中の皆さんに、海潮神楽を上演していただきました。
演目は、大蛇(おろち)退治など。

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神楽と言えば、石見神楽が有名で、重要な伝統芸能として、今年、日本遺産にも認定されました。(しまスタブログでも、2019年5月22日に紹介しています。)
海潮神楽は、海潮を中心に受け継がれてきた神楽であり、石見神楽とは、衣装や演出なども異なる、味のある神楽です。

大蛇退治は、須佐之男命(すさのおのみこと)が、住民を苦しめている八岐大蛇(やまたのおろち)を退治する物語で、古事記にも出てくるものです。(物語の内容や神楽については、下の雲南市ホームページをご覧ください。)
https://www.city.unnan.shimane.jp/unnan/kankou/spot/meisyodentou/tradition01.html

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神楽の最後に、大蛇を退治した須佐之男命が、大蛇の尾から、草薙の剣を取り出し、
「八雲立つ 出雲八重垣妻ごみに 八重垣つくる その八重垣を」
という和歌を詠まれます。

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これは、日本最古の和歌とされ、海潮にある須我神社で詠まれたとされ、須我神社は、和歌発祥の地としても知られています。

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八岐大蛇の神話は、諸説がありますが、大蛇は、斐伊川(たびたび氾濫を起こしていた斐伊川とその支流)をモチーフにし、草薙の剣は、鋼(斐伊川上流の砂鉄から、たたら製鉄により生成される玉鋼)を意味しているとも聞いたことがあります。

このほかにも、出雲地方には、神話のほか、古事記や出雲風土記とつながる地名や旧跡も多くあります。人間の想像力の豊かさ、というか、実際に本当にあったかもしれないとも思わされる、神話の世界には奥深いものがあります。
皆さんも、一度、神話の国出雲を散策されてみてはいかがでしょうか。 (NP)

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